遂に学校が始まった。長かった夏休み。
夏休みが終わってもまだ暑いじゃん!ってなりがちですが、今回は夏休み終わったらちゃんと涼しくなっていて、そこは革新的だなあと思う。
だが、夏休みが長かった理由は、学校の改修工事を行うためだったのだが、工事の業者が決まらず、結局何もやっていないらしい。
高専のバカさを露呈してしまったね。
うちの青木研究室の教官のA教官が、アイスランドに行ってきたらしい、夏休みに。
オーロラを見たとか。
んで、まあ興奮して喋ってたんだけど、そこは何か火山がどーのこーので、とにかくでっかい温泉があるらしい。
で、水着を着てだけど、日本みたいにみんなで温泉に入って、で、そんなところにいたら国籍も何も関係なくて、争う気なんてなくなっちゃうよ、みたいなそんな話。
「裸の付き合いってやつですね?」
と言ったら
「まさにそれだよ!エークセレンツ!!」
とテンションがあがってしまい、仕舞には、
「あれだよね、世界中がそういう風になれば、争いごとなんて無い平和な世界になるよね」
と言い出した。そういう風に、って温泉になればいいってことですか?
「朝起きると、まずは体を洗うんだ。なぜならそれが温泉に入る前のマナーだからね。そして、寝るとき以外は温泉の中で暮らすんだ。もちろん、のぼせてしまわないように休み休みではあるけどね。朝ごはんは・・・・」
また彼の妄想話が始まってしまった。こうなってくるともう手が付けられない。
強制的に僕らもその妄想話に真剣に加わることに。
「でも、やっぱり服は着ないとまずいですよね?」
「農作物とかは・・」
「濡れてもいいノートの開発を・・・」
話し合っていくうちに、どんどん温泉スペースは狭まっていき、最終的には今の世界に温泉の数が増えただけとなってしまい、やっぱり争いは起こるという結論に。というか温泉を奪うための争いが起こってしまうという新たな問題まで発生してしまった。
そしていつもどおりA教官は
「だめだ、くだらん!」
と言って教官室に帰っていたのでした。